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2009/10/28 WED(No.2398)


古本市




 読書週間である。今朝の朝日新聞「天声人語」に乙なコラムが載っていた。アメリカの老富豪が、全財産をはたいても叶えたい望みは何か、と問われ、「大好きな”ハックルベリー・フィンの冒険”をまだ読んでいない状態に戻りたい」と答えたというのである。何度も読み返した愛読書であっても、初めてそれを読んだときの感動は二度と戻らない。それが得られるなら・・・というわけである。いい話だ。
 本好きのボクにとっては、この時期だけではなく、毎日が読書週間なのだが、やはり読書週間などと声高に言われると気合が入る。久しぶりに神田の古本市を覗きに行ったりするわけ。一冊も買いはしないけれど、本好きが大集合する雰囲気を味わうだけでも気分がいい。最近、本を読まない人が増えているなどと聞くと、一度しかない人生、なんて悲しい一生だろうと同情してしまう。本の中には楽しみがいっぱい詰まっている。喜びも悲しみも、感動も驚きも汲み尽せぬほどある。人の一日なんて、考えてみたら無駄だらけだ。その無駄を一つ減らせば、本を読む時間のなにがしかは得られように・・・。そう思ってしまうのである。
 読書週間だからというわけじゃないけれど、今月は順調で、すでに22冊読んだ。例によって、手当たり次第の乱読だけれど、乱読ってのは、今まで何気なく遠ざけていた作品や作家、ジャンルに当たる可能性もあるってことだから、そういうのに当たると、えらく儲かった気分になる。、それはそれで悪くない本との付き合い方だと思う。
 同じコラムに、「三余」という言葉が出ていた。本を読むのに適した余暇が3つある。冬と夜、そして雨だそうだ。なるほど、昔の中国人はなかなかいいことを言う。逼塞して鬱になりそうなときに本を読めば、それをもっとも幸福な時間に変えることもできるというわけだ。

 ところで、今週末に予定していた吾妻渓谷の紅葉撮影だが、ONIさんが下見に行ってみたところ、全然ダメだったそうだ。実地を見た人からのご報告だから、そうなりゃわざわざ行く意味がない。行き先を榛名湖か妙義山に変更しようかと思う。あるいは、谷川岳の一の倉沢もいいかも。谷川岳自体の紅葉はとっくに終わっているけれど、ロープウェイを降りた地点から下を見る景観がちょうど時期じゃないかと思う。谷川連峰の中腹から裾にかけての落葉樹林が一望だ。もっとも、それにしたって下見をしたわけじゃないから疑問符だらけだけどね。
 まあ、あの辺りをうろつけば、どっかでいい光景に当たるだろう。4、5年前に撮影会をやったことがある照葉峡も、いい頃合いじゃなかろうか。基本的に、一定の標高があれば、そこに生えている木々は一定の時期が来れば黙っていても紅葉する。なまじ名所などと謳われているところじゃなくても、犬も歩けば、なのである。



今日のプレミア版


深夜のデート



展示作品:通常版「深夜のデート」
エッセイ:神田の古本屋街
今日のポイント:額物効果
ネット撮影会講評:遥夢さんの作品
「祭りの男」
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by osampo002 | 2009-10-29 02:02
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