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2010/01/29 FRI(No.2491)


築地ネコ





 今月は写真展会場へのご出勤がまるで小旅行の趣だったので、行き帰りに読書の時間がたっぷり取れたこともあって、元旦から今日までに28冊の本が読めた。あと2日で月間30冊の新記録達成は微妙だけれど、普段の月が20冊弱ぐらいのペースだから、それに比べたら格段に多い。例によって乱読、特に決まった傾向もなく、それこそ手当たり次第である。2日に紹介した灰谷健次郎の「兎の眼」は名作としてすでに書いたから、その他の本について簡単に評価を書いておく。

 白石一郎「銭の城」(★★★★☆)

 灰谷健次郎「兎の眼」(★★★★★

 上田秀人「孤狼剣」(★★★☆☆)

 今井絵美子「儚月」(★★★★☆)

 池波正太郎「剣客商売」(★★★★☆)

 山田正紀「早春賦」(★★★★☆)

 山際淳司「ウィニングボールを君に」(★★★★☆)

 山際淳司「スローカーブをもう一球」(★★★★★

 森山靖郎「密航列島」(★☆☆☆☆)

 宇江佐真理「紫紺のつばめ」(★★★★☆)

 クリス・ライアン「特別執行機関カーグ」(★★★☆☆)

 GMフォード「黒い河」(★★★★☆)

 白石一郎「横浜異人街事件帖」(★★★☆☆)

 清水義範「日本語の乱れ」(★★★★★

 宮本輝「道頓堀川」(★★★★★

 清水義範「どうころんでも社会科」(★★★★★

 ボストン・テラン「神は銃弾」(★☆☆☆☆)

 GMフォード「憤怒」(★★★☆☆)

 津本陽「鬼骨の人」(★★★★☆)

 土屋賢二「簡単に断れない」(★★★★★

 ケイティ・マンガー「時間切れ」(★★★☆☆)

 仙川環「感染」(★★★★☆)

 豊田有恒「聖徳太子の叛乱」(★★★☆☆)

 たつみや章「ぼくの・稲荷山戦記」(★★★★★

 佐藤雅美「八州廻り桑山十兵衛」(★★★☆☆)

 沢木冬吾「償いの椅子」(★★★☆☆)

 スチーブン・ハンター「黄昏の狙撃手(上下)」(★★★★★

 以上28冊の中で5つは8点だが、特筆すべきはやはり灰谷健次郎「兎の眼」、それと、同じ児童文学のジャンルに属するたつみや章「ぼくの・稲荷山戦記」。感動モノである。2冊とも、児童文学ではあるが、大人にこそ読んでほしい名作だ。

 哲学者土屋賢二の随筆は、それこそどれを読んでも抱腹絶倒、期待外れなしが揃っている。「簡単に断れない」も名作(迷作?)である。宮本輝「道頓堀川」は純文学のジャンルだが、味わい深い、余韻の残る小説であった。





灰谷健次郎「兎の眼」




山際淳司「スローカーブをもう一球」




清水義範「日本語の乱れ」




宮本輝「道頓堀川」




清水義範「どうころんでも社会科」




土屋賢二「簡単に断れない」




たつみや章「ぼくの・稲荷山戦記」




スチーブン・ハンター「黄昏の狙撃手(上下)」

今日のプレミア版


ひとり



展示作品:普及版「ひとり」
エッセイ:銀塩手焼きプリントの指示の出し方
今日のポイント:休載
ネット撮影会講評:休載
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by osampo002 | 2010-01-30 03:04 | 本を読もう!

2010/01/28 THU(No.2490)


東京だよおっかさん





 雷鳥社からお知らせが来た。「デジタル写真の学校」がまた増刷だそうである。相変わらず売れているらしい。こないだ東京駅前のブックセンターに行ってみたら、写真のコーナーに平積みされていて、見ている間に3冊売れた。
 気になって奥付を見てみたら、初版が出たのは平成17年8月とある。なんと、5年も前だ。日進月歩のデジカメの世界、5年前といえば有史以前か、良くて縄文時代ではないか。もはや、骨董価値で売れているとしか思えない事態だ。思えばこの本を執筆した当時、600万画素とか800万画素がまだ最高級機の時代であった。値段も安くて50万円はした。
 そう考えると、その当時の執筆内容は、ひょっとしなくてもすごく時代遅れだ。そりゃあ、撮影の基本動作などはいつの時代にも通用するものではあるが、カメラの機能の説明なんかは古色蒼然だと思う。当時はまだ手ぶれ補正なんてのもなかった。
 でも、まあ、出版社が刷り増しするってんだから、業界外から口を挟むことはない。リニューアルするから書き直せなんぞ言われたら困る。わずかだが印税も入ってくるのだから、ここは黙っておくことにしよう。
 そういえば、この本の中国語版も出たはずだ。年末に印税、またの名を雀の涙が振り込まれていた。せめて一部か二部だけでも著書贈呈がないものだろうかと思っているのだが、梨のつぶてだ。まあ、海外の本だから出版社でも入手しにくいのかもしれないな。
 ところで、以前書いたことがあるからご記憶の方もおられようが、4月後半(25-26日が有望)に山形県鶴岡、酒田で撮影会をやる。目当ては庄内映画村オープンセットと百選にも選ばれている鶴岡城の夜桜、泊まりは湯野浜温泉、もしくは湯田川温泉の予定。東京からはバスを仕立てて土曜日の朝出発し、日曜日の夜帰京というスケジュールを考えている。
 現在、旅館の手配などをやっているところ。義兄が県議なので、県の施設に宿泊できるよう頼んでいる。料金をなるべく安く上げる(込みこみで3万円以下目標)ため、各方面に根回し中である。もちろん、東京からのパスは人数が揃わなければレンタルできないので、計画倒れになる公算なきにしもあらずではあるが、少なくとも過去、ボクが言いだしっぺの撮影会は外れたことがない。乞うご期待である。


今日のプレミア版


男三人



展示作品:普及版「男三人」
エッセイ:脱走成功
今日のポイント:背景を活かす待ち伏せ撮影
ネット撮影会講評:休載
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by osampo002 | 2010-01-29 02:35

2010/01/27 WED(No.2489)


二人





 去年の分のベスト100の完了通知が続々と届いている。あまり溜めてしまうと後が大変なので、ぼちぼちとだけれど、届いた人の分から選出作業に取りかかった。と言っても、まとまった時間などないから、暇な時を見つくろって1人分、というような具合の進み方だ。
 大雑把な平均値ということで言うと、1人分100枚の中から10枚ぐらいが第一次選考に引っかかってくる。先日の写真展に展示された、ということはつまり、前年も参加履歴がある人は平均値を上回るかというと必ずしもそうはならない。去年が初参加という人も、100枚もあれば中にはいい作品が混じっているのである。
 そこが写真の面白いところ。ベテランでも初心者でも、案外平等に「いい写真が撮れる」チャンスが巡ってくるみたいだ。考えてみれば、昔と違って今は、写真の9割はカメラが撮ってくれるのである。ちょっとした目の付けどころが新鮮なら、シャッターを切るだけでいいという場合も多いである。
 もちろん、その時の撮り方という点で、初心者とベテランにはそれなりの差はつくけれど、だからといって、ベテランの方が選ばれる確率が高いとも言えないところに摩訶不思議な写真の世界がある。ボクの実感として、写真はあくまでみんなに平等なのだ。
 第一次選考では、深くは考えない。第一印象で選んでしまう。画面の隅々まで走査したり、拡大してピント位置を調べたりするのは第二次選考以降だ。去年の例で言うと、10,200枚の提出作品から、第一次選考に残ったのが約700枚、第二次選考でそれが200枚ぐらいになり、第三次、第四次と経て、最終的に100枚が残る。その100枚になる一歩手前、つまり、第四次か第五次か、そこらへんまで残った作品は、すべて現像のやり直しをする。その上で最終選考に進むわけである。第三次ぐらいのところ、残ったのが200枚ぐらいのところから、選考に写真展の組み方という条件が関わり始める。100枚を展示する上で、展示の流れというか、写真展の性格付けというか、そういう最終到達点を意識し始めるのだ。
 去年同様、最終選考結果が出るのは年央ぐらいになると思う。まとまった時間が割けないため、ほんとにボチボチの繰り返しになるからだ。自分の作品が選ばれるかどうか、そのへんはボクの好き嫌いの世界に入るので、期待しつつ期待しない、期待しないけど気になる、そういうスタンスで辛抱強くお待ちあれ。
 ところで、他人のベスト100は実はどうでも良くて、ボク自身のベスト100がなかなか決まらない。今現在で160枚ほど残っているが、はっきり言って駄作の山である。去年は沈下橋だの鉄塔だの、妙なものに凝ったから、気分がいつも遊び半分だった気がする。それが災いしたとしか考えられない。お遊びもたいがいにしとけ、というお告げなのであるう。


今日のプレミア版


上野駅の一隅にて



展示作品:普及版「上野駅の一隅にて」
エッセイ:モーツァルトに酔い痴れた
今日のポイント:上野の韓国料理
ネット撮影会講評:休載
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by osampo002 | 2010-01-28 03:16

2010/01/26 TUE(No.2488)


梅花香る





 写真集の読者優先販売をやるかやらないかという昨日のメルマガに対し、さまざまなご意見を頂戴した。メールの数、過去最高である。こうしたらいい、ああしたらどうかというようなご示唆から、中には予約する!という宣言まで、千差万別である。反響が大きいのは、写真集に対する期待の表れと、まあ、都合の良い方に解釈してニヤけていればいいのかも知れないけれど、それだけでは問題はなにも解決しない。
 鬼嫁に恐る恐る相談してみた。著者買い取りの金額を一時立て替えるという件である。即刻却下、というか、なに考えてんのよ、このバカ!であった。話の端緒さえ捉えられずに敗北である。
 前払いした人にだけ優先的に配分してはどうかというご意見があった。それもかなりの数。確かに、その手ならば我が家の立て替えは発生しないから、鬼嫁に殺される心配はない。でも、こういうご時世である。出版直前に出版社が消滅してしまわないとも限らない。事実、ボクのクライアントだった出版社のうち、去年1年間で2社が消えた。うち1社は、後払いの原稿料を払わないまま、社長が夜逃げしやがった。いくら大手とは言え、あの国営航空会社さえ潰れる世の中だ。ないとは言い切れまい。
 仮にそういう事態に陥ったとき、前払いしていただいた代金はお返ししないといけない。その手続きだけで大変な思いをすることが目に見えているし、第一、振込手数料の負担だけでも馬鹿にならない。
 無事出版されたとしても、発送作業をどうするかという問題が残る。一時的に本をどこに置いておくかも考えないといけない。どこかのノーテンキなやつが、GREEに予約トピックなんてのを立ち上げていたようだったが、勝手に予約されても、リンダ、困っちゃうな、なのだ。ましてや、サインしろなんてとんでもない。1冊2冊の話じゃないんだぜ。ただでさえ無理難題が山積みだというのに、これ以上面倒を増やさないでほしい。
 というわけで、結論はまだ出ない。一つ一つ問題を解決してからじゃないと決めるわけにいかないのだ。一つでもネックが残ったらダメの世界だ。出版社からは、著者買い取りを申し込むんだったら、3月初めまでに数を決めろと言われている。のんびり構えてはいられないけれど、少しなら考える時間もある。考えるのは苦手なキットくんであるが、考えなきゃいかん時には考えることもできる(こともあったりする)キットくんなのである。


今日のプレミア版


下校道



展示作品:普及版「下校道」
エッセイ:写真展の画像データ
今日のポイント:バリアングルの威力
ネット撮影会講評:ぐりさんの作品「皇女和宮」
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by osampo002 | 2010-01-27 00:47

2010/01/25 MON(No.2487)


舗装工事





 5月に出版される予定の写真集だが、出版社との間でメルマガ読者向け優先販売についての合意がやっと整った。出版社が負うリスクは限りなくゼロという形、すなわち、リスクはすべてボクが被るという条件付きである。
 刷るのは4,500部、これは既定事実である。契約書にそう謳ってある。これ以上増えもしなければ減りもしない。その中から、著者買い取りという形なら、流通段階に回す前にその分を押さえてくれるというのである。お前が買い取ってお前が捌くのであれば分けてやろうじゃねーかというわけ。
 出版社にとっては、きわめて虫のいい話に聞こえるだろうけど、現実はそうではない。流通段階で出版早々に品不足を来たすというのは、それが写真集というきわめて売りにくい出版物である場合、出版社の沽券に関わるという部分があるのだ。発行部数の読み間違いなわけだから。そもそも、初版の発行部数というのは、最低限どの地方(のどの都市、どの書店)にどれだけ配るという経験則で成り立っているものなのだ。
 そういう譲歩を出版社側はした。じゃあ、どうする。こっちに振られたわけだ。
 はっきり言って、困ったというのが実感。というのも、たとえば1,000部買い取ったとしよう。一冊当たり1,600円プラス税の1,680円である。168万円をボクがまず支払わなければならない。月賦?ないだろうね。
 で、たとえば予約を取る。発送作業はこっちでやるわけだ。プチプチ封筒を1,000枚買う。郵送料を払う。で、全員がちゃんと払いこんでくれたとしても、その経費はボク持ちである。僅少ながら印税が入るとは言え、大半がそれで消えてしまう。第一、その発送作業が大変、気が遠くなる。
 売れ残ったら悲惨、一家が路頭に迷う。それもそうだか、1,000冊がトラックで届く。それをどこに保管する?考えてみたら、とてもじゃないがやってられんではないか。出版社はそこまで読んでいるのである。どうせできっこないと。
 でも、「デジタル・写真の学校」は、初版7,000部が6日間で売り切れた。4,500部が何日持つか、それは出てみなければ分からないことではあるけれど、ボクの写真集を買ってやろうじゃないかという奇特な読者が、買いたくても手に入らないでは著者として忸怩たるものがある。
 二刷が出るということに賭ける?可能性は低い、それもかなり。一般書籍ならともかく、モノは写真集である。もともとの出版社利潤が少ない(印税も通常の半分以下)。編集長がポジティブであっても、経理方面が嫌がるに決まっている。幸いにも入手できた人の分を回し読みする?ははは、いい考えだ。
 ということで、優先販売の可能性はかなり厳しくなったのいうのが実感。4,500部の分捕り合戦をやっていただくしかないのではなかろうか。まあ、ボクとしては、せっかくの作品集であるから、多少身銭を切ってもという気がなくはないのだが、十分すぎる熟慮と、鬼嫁の懐柔が必要になる。結論を出すまでには、しばらくかかると思う。ストレスで心臓がまたストライキを起こしそうだ。


今日のプレミア版


ふわふわ



展示作品:普及版「ふわふわ」
エッセイ:久しぶりのモーツァルト
今日のポイント:上下さかさま
ネット撮影会講評:休載
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by osampo002 | 2010-01-26 02:26

2010/01/24 SUN(No.2486)


中川の船溜まり





 ベスト100プロジェクトの案件詳細に関しては、プレミア版が広報手段を兼ねるということになっているのだが、まだ参加受付中なのでプレミア版読者にはなっていない人にも告知しないといけないってわけで、こちらに書く。
 提出方法に関していくつか質問が来ている。去年、つまり、2009年の参加者については、当初からブログ使用という条件付きだったので、そのままでいい。ベスト100ブログが完成した時点で知らせてくれれば完了だ。
 CDに焼いて送れ、というのは、今年の分、つまり2010年に参加する場合の決まり。ブログじゃだめなのかという疑問もあるようだが、各自でブログ上の管理方法を選ぶのであれば、口を挟むつもりはない。ご自由にどうぞ。ただし、提出するときはCDにまとめていただく。送り先を知らない人は、送る段階になったらメールで聞いてくれればご返事する。
 なぜブログではなくCDに変えたのか。理由は単純、選考する時間を短縮したいからである。ブログだと、ページをめくるのにいらいらする。たとえば、最初のページに良さそうな写真があったとする。だけど、ページをめくっていたら、後ろの方にも同じような写真が見つかった。さて、どちらを選ぶべきかというときに、わざわざ最初のページまで戻って比較しなければならないのだ。時間がかかってしょうがない。参加者50人として5000枚、100人なら1万枚も見るのである。効率化を図らないと死ぬ。
 CDなら画像閲覧ソフトで概観できるから楽だ。それに、CDが届くこと自体が完了報告になる。事務的な面の管理にも役立つというわけだ。
 なお、今年の参加者数は、昨日の段階で62人になった。締め切りまであと1週間。そろそろゆっくり考えている段階じゃなくなった。さっさと決断しなさい。


今日のプレミア版


無視



展示作品:普及版「無視」
エッセイ:親父の介護認定調査
今日のポイント:シャッタースピードの感覚を身につける
ネット撮影会講評:ぐりさんの作品「祇園姉妹」
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by osampo002 | 2010-01-25 02:36

2010/01/23 SAT(No.2485)


写真展の打ち上げ宴会









 がはははは、買ってしまったぞ!パワーショットのG11、一昨日の夜に注文したら、速攻で今朝届いた。
 50枚ばかり試し撮りしみたけど、予想を大きく上回る優秀さだ。長年G9を使ってきたから、どうしてもそれとの比較になるが、細かな点はさておき、次の3点に長足の進化が見られる。
 まず、背面モニターが大きくなり、なおかつ、パリアングルになったので、撮影姿勢の自由度がぐっと上がった。街中スナップなどでは、そっぽを向いていても被写体を狙えるので、対象を警戒させることがない。地面ぎりぎりからの撮影や、両手を目いっぱい上に伸ばしての撮影なども容易だ。
 2点目は高感度特性の改善。画素数がG9の1200万画素から1040万画素に減少したことと、画像エンジンがキヤノンの高級一眼レフにも使われているDigic4に乗せ換えられたので、ノイズの処理能力が格段に向上したのだ。G9では、実用感度はISO200までだったのだが、G11ではISO800なら上々、撮影環境によってはISO1600も使えそう。今日の写真の1枚目はISO800で撮影したものだが、ノイズはほとんど乗っていない。現像時のノイズリダクションも使用せずに済んだ。下の2枚目は限度いっぱいのISO3200。さすがにこの感度だとノイズが消せないけれど、モノクロ撮影なら使い物になる。
 3枚目がそのモノクロ作例。真っ暗な夜道で撮影した。通常なら三脚なしでは絶対無理なところだが、感度をISO3200の限界まで上げたら手持ちで撮れた。シャッタースピードは0.3秒だった。手ぶれ補正能力は露出4段分だそうだ。0.3秒でも楽勝である。
 3点目は画像書き込みの速さ。G9のときは、1枚撮ったら、書き込みが終わるまで3秒間ほどは次の撮影ができなかった。もちろん、JPEGで撮るのならそんなに待つ必要はなかったのだが、RAWだとやたら時間がかかっていたのである。
 ところが、G11ではRAWでも1秒で済む。1秒を短いと見るか長いと見るかは別にして、G9に慣れた身にしてみれば、文明開化もいいところなのだ。これも、画像エンジンのスペックが上がったお陰である。
 ズーム比はG9の35mm-210mm(35mm換算)から28mm-140mm(同)になった。広角域が広がったのは、スナップカメラとしては大きな進化だ。35mmでは画角が狭すぎると感じていたのだが、28mmになってストレスがかなり軽くなった。
 購入価格は2GBのMicroSD付きの税込みで40,500円(さっき見たら、さらに500円安くなってやがった)。予備電池が6,300円。コンデジ高級機も安くなったものである。今日の写真展打ち上げの飲み会に集まった11人のうち、このカメラを持ってるのが4人もいやがんの。






CANON PowerShot G11





バッテリー NB-7L
今日のプレミア版


北千住丸井前



展示作品:普及版「北千住丸井前」
エッセイ:写真展収支決算
今日のポイント:休載
今日のポイント:休載
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by osampo002 | 2010-01-24 03:22

2010/01/22 FRI(No.2484)


東京都立路面電車





 連日の出版社通いである。奥歯をガタガタ言わせられた昨日の痛手が癒えぬまま、再び針のむしろに座らせられる。別に悪事を働いている自覚はないのだが、生きていること自体が悪事そのものであるキットくんには、この手の試練が日常茶飯事のごとく押し寄せるのだ。
 今日の議題はお散歩デジカメ読者への優先販売。何が何でもリスクはご免被るもんね主義に凝り固まった出版社は、依然として初版4,500部を譲らない。4,500なら「確実に」売れるという経験則に囚われているのである。
 しかし、そこいらへんの写真家と同列に論じられてはキットくんの立場がない。お散歩ネットの会員だけで550人である。一人が10冊ずつ買ったとしても、それだけで品不足になる。なんたって、千年後の「なんでも鑑定団」で113円以上の高額鑑定が確実視されている写真集なのだ。会場のどよめきが目に見えるではないか。
 メルマガの読者数にいたっては約一万人である。一人100冊ならミリオンセラーだ。その0.45%しか刷らないというのは、飢餓に襲われたビアフラに、おにぎり一個だけを国際援助するに等しい愚挙であろう。
 品切れ、悪くしても品不足になるのが確実だと信じるキットくんは、少なくともこのメルマガの読者に対してだけは、その4,500部の中から優先的な割り当てをいただきたいとネジ込むのであった。だって、こういうご時世だもの、売り切れたら「万歳三唱」で良しとされては、非難が一手にボクに押し寄せる。モノは写真集である。二刷など出るわけがない。
 一般常識というものが仮にあるとするならば、ボクの写真集が売れる道理はない。ただでさえ変人養成所との異名を賜っているメルマガである。厚労省や文科省が強制廃刊しないのがおかしいぐらいのメルマガなのだ。その読者が、選りによって、メルマガのみならず写真集まで買うわけがないではないか。それが常識というものであろう。普通はそうだ。
 だが、一方で、いったん毒の味を味わったものは、毒とは知りながらそれから逃れられない運命なのだという説もある。アヘン戦争の故事をひも解くまでもなく、毒は麻薬と同じなのである。書店に行ってボクの写真集が置いてなかったら、読者の半分は書店に火をかけるであろうし、残りの半分は自殺するであろう。
 というような妄想に囚われたキットくんは、嫌がる出版社にこれでもかというぐらい日参するのであった。だが、これはあくまで、読者はほぼ全員が変人であるという前提に立った考えである。まず間違いはないと思う。だが、変人の大代表がそう思うってことは、一般常識に照らせばそうじゃないってことになるのかも知れない。マイナスXマイナスはプラスだもの。ふむ、だとしたら困ったことだ。分からなくなってきた。どうしたらいいんだろう。


今日のプレミア版


笑顔な道



展示作品:普及版「笑顔な道」
エッセイ:ベスト100の途中経過
今日のポイント:角出しに関する哲学的見方の変遷
今日のポイント:休載
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by osampo002 | 2010-01-24 03:03

2010/01/21 THU(No.2483)


狙い





 5月に出版予定の写真集が、いよいよ本格的な編集段階に突入するというので、今日はその事前打ち合わせのために出版社に呼び出され、編集の基本線を決める会議に臨んだ。写真展が終わったばかりで、せめて数日でもいいからのんびりさせてもらいたかったのだが、世の中の流れがボクの都合に合わせてくれるはずもなく、すぐ来いと言われればすぐ行かなきゃならぬ弱い立場のキットくんなのである。
 編集の基本線ったって、んなもの、考えるのが大の苦手なボクに振ってもらっても困るのだ。そもそも、編集の何たるかさえ知らないし、こっちとしては、単に写真を提供すれば、コイン投入口にお金を入れるまでもなく、自動的に出来上がってくるのが写真集だと思っているのである。オレに聞くなよ、というのが正直なところなのだ。
 しかし、編集者にしてみれば、必死こいてラフデザインまで持って行ったのに、写真家のほうからあーでもないこーでもないとダメ出しされ、あんたにダメ出しする権限はないと何度も口を酸っぱくして言わなきゃならない面倒な事態はなるべく避けたい。とにかく、写真家の中には、偏屈だけを生きがいにしているようなヤツもいるのである。
 というわけで、まあ、いわば定例の儀式というか、そういう事態を招かないための予防線というか、いちおうきっちりとあんたの意見も伺いましたよという既定事実作りのために、こういう打ち合わせと称した会合が持たれるわけである。
 棚田の写真集ったって、組み方は千差万別である。日本地図に従って、上から、すなわち北から順に写真を並べるとか、東北人より九州人の方が人格的に優秀だという定理に従って南から順に並べるとか、五十音順の県別にするとか、下らない写真から順に並べるとか、いろいろな並べ方がありうる。もっとも、下らない順ということになると、順番がつけられない恐れもなきにしもあらず。すべてがトップを争う事態になることが明らかだからである。
 エディターによると、ボクが提出した250枚を県別に分類したら、26県しかなかったそうである。県別にしたら、日本の半分チョイしか網羅できていないわけで、入っていない県から文句が出ることはなくても、入った県から苦情が来る危険性があるという。下らん写真を公開されては、県民の沽券にかかわるということであろう。
 そこでボクが、季節別にしてはどうかという意見を述べたのだが、考えるのが苦手な人間が口を挟むと会議は紛糾するという公理通りの結果になった。季節別ったって、1月からなのか、新学期が始まる4月からなのか、あるいは、農作業が始まる5月からなのか、どうなのよという話になるわけである。1月始まりだと雪景色が主体になるので、ページの最初から地味な印象になる。4月始まりだと、いきなり花景色になり、田んぼ写真集という印象が薄れる。5月始まりなんてのは論外、日本人にそういう季節感はない。
 と、まあ、こういった論議、というか、お前は黙っとれ的な議事進行があって、結局、いったいどう決まったのかは曖昧なまま、無事打ち合わせは終了した。いちおうご意見は伺ったという事実だけが残ればいいのである。あとは、エディターとデザイナーと、出版社の経理担当者が決めてくれるであろう。


今日のプレミア版


禁煙



展示作品:普及版「禁煙」
エッセイ:大先生の新年会
今日のポイント:モノクロの楽しみ
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by osampo002 | 2010-01-22 13:10

2010/01/20 WED(No.2482)


影の男





 やっと終わった。プレミア版にも書いたけれど、ギャラリー始まって以来の盛会だったそうだ。とてもいい写真展だった。
 すでに、来年の分も予約してある。1月4日から19日まで。次回は2009年、つまり、去年の分のベスト100が展示されることになる。
 このお散歩ネットのベスト100写真展、普通のグループ展とは根本から異なっている。普通のグループ展は、
 1.メンバー各位が自分で選んだベストショットを持ち寄る。
 2.指導者が選ぶにしても、メンバー全員の作品を、最低1点は必ず揃える。
 3.グループによって、たとえば野鳥写真、たとえば風景写真といった特定のテーマがある。
 といった展示になるから、写真展全体としてはどうしても玉石混交になるか、同じような写真の羅列になって、全体としてのインパクトが弱まるのである。いくらいい作品が並んでいても、同じようなテーマの羅列なら飽きるし、つまらない作品が混じっていたら全体の流れが途切れる。
 その点、お散歩ネットのベスト100は、参加者の作品が必ず最低1点は選ばれるということがない。作者がだれかは問わず、とにかく、集められた全作品の中からベスト100が出現する。したがって、複数選ばれる人もいれば、1点も選ばれない人もいるわけである。
 しかも、選者はボク一人。ボクの感性だけで選出されるから、作品の傾向というか、選り好みに一貫性がある。また、テーマを一つに絞るということがないから、バラエティに富んだ作風が集まることになる。一見バラバラのように見えても、単一の感性が選んだ作品群だから、展示全体の統一感は損なわれないのだ。
 写真展なんてものは、展示全体が一つの組写真なのである。順路に従って全作品を見たときに、単なる寄せ集めではない統一感を感じてもらってこそ、見終わったときの感動があるのだと思う。
 そういう意味では、ベスト100と言いながら、実は、組写真を組むという前提に立った上での上位100点なのである。したがって、全体の流れに沿わないとボクが判断したら、名作でもボツにする。逆に、これはちょっと、と思われる作品でも、全体を引き立てると思えば選ばれることがある。
 ということなので、このベスト100は、決して力比べでもなければコンテストでもない。お散歩ネットとしての組写真作り、一つの大きな作品作りなのだ。写真の上手下手やキャリアの長短などには意味がない。だれでも参加でき、誰にでも選ばれるチャンスがあるプロジェクトだと思ってもらっていい。


今日のプレミア版


眠り姫



展示作品:普及版「眠り姫」
エッセイ:写真展、成功裏に閉幕
今日のポイント:G11を買うぞ!
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by osampo002 | 2010-01-21 03:13