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2009/09/29 TUE (No.2369)


酒場



 コージさんが所属する東京写真協会の写真展を見てきた。毎年案内をいただくので、毎年見に行く。今回は25人の35点。いつものように、風景ありスナップあり、国内だけではなく海外の写真もありのバラエティ豊かな展示だ。コージさんのは2点展示されていた。また、数年前の展示で使用された、和紙にプリントした写真も2点。いずれもいい作品だった。
 会場の表参道から徒歩で渋谷に出て、いつもの駅裏の飲み屋に入り、生を飲みながら石田衣良の「ブルータワー」を読んだ。著者には珍しい長編、しかもSF小説である。面白すぎて、500ページを一気に読んでしまった。その間、生はたったの3杯だから、飲むのも忘れての態だったわけだ。
 悪性脳腫瘍で余命1年を宣告された瀬野周司は、モルヒネも利かぬ激痛の最中、意識だけが200年後にタイムスリップし、自分の子孫と思われる男と入れ替わる。200年後の世界は、中国で勃発した内乱が世界戦争へと拡大した結果、生物兵器化されたインフルエンザウィルスによって人類の9割が死滅、生き残った人々は、高さ2000メートルの塔の中で、厳しい階級世界を作って暮らしている。下層階級は生物兵器や核兵器を武器にテロ集団を形成して暗躍、生き残った人類は絶滅の危機に瀕している。周司は、現世と未来を行き来しながら、人類を救う方策を練ることになる。
 と、まあ、簡単に言えばそういう筋書きだ。200年後の世界では、どのようなテクノロジーが人類と共存しているのか、生物兵器を無力化することができるのか、階級を超えた人々の絆が生まれるのか、伝説とはなにか、作中には様々な切り口で周司を追い詰める難関が用意されている。現世では平凡なサラリーマンにすぎない周司が、200年後では救世主の役割を担わせられるのだ。果たして人類は救われるのか、救われるとすれば、それはどのような手段によるものなのか、ページをめくるのさえまどろっこしく感じるほど、作中に引き込まれていく。
 実は、昨日読んだ同じ作家の「東京DOLL」がイマイチ(筆はいいのだが、扱っているテーマがゲームの世界なので、ゲーム嫌いのボクには馴染めなかった)だったため、そろそろ石田衣良を卒業してもいいかなという気分になりつつあったときだけに、この作品のインパクトは強烈であった。この作家、奥の深さはやはり半端じゃない。




石田衣良「ブルータワー」


(キット評価:★★★★★)



今日のプレミア版


ねいちゃんがいっぱい



展示作品:
通常版「ねいちゃんがいっぱい」
エッセイ:青山と越谷
今日のポイント:休載
ネット撮影会講評:Happeiさんの作品
「ヒーローインタビュー」
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by osampo002 | 2009-09-30 02:57 | 本を読もう!

2009/09/28 MON (No.2368)


慈悲心



 義母の三回忌法要が予定より1ヶ月も早まったために、今週末のお田んぼ倶楽部には参加できなくなった。一年の締めくくりとも言うべき稲刈りである。気持ちの上では、当然稲刈りに軍配が上がっているのだが、鬼嫁のお許しが出ない。通夜や葬式、もっと譲って一周忌ぐらいまでなら婿が出ないってわけにはいくまいが、三回忌ともなれば、実の娘である鬼嫁が一人でも、なんら不都合はなかろうと思う。
 なのに、そう言うと、「なに言ってんだろね、この宿六は・・・」みたいな蔑みの眼で見られてしまい、自説を押し通すことなど不可能になってしまった。もう一押しすれば譲ってくれると思ったら大間違い、こと鬼嫁に関しては、もう一押しは死につながる。殺されないまでも、半殺しの目に遭うのは必定だ。
 というわけで、金曜日に出発し、山形まで走る。帰りは日曜日の深夜になるであろう。日曜日の早朝に向こうを出発できれば、新潟回りの経路なら松之山にも寄れるのだが、こっちの都合に鬼嫁が一歩譲るなどということがあろうはずもない。非常に残念だ。後ろ髪を引かれるどころではない心境。内心は怒りに燃えているにも関わらず、旅の間はひたすら従順に、なおかつ愛想良くしていなければならない。辛い3日間になりそうだ。
 で、その3日間だが、留守中に配信するプレミア版のダミー版が心機一転、アイルランドシリーズに衣替えする。都合167回に渡ったアイスランドシリーズが前回で終わったのだ。アイスランドとアイルランド、たった1字の違いだし、海を隔ててはいるが隣同士の国であるにもかかわらず、風土や景色はまったく異なる。
 全部で70回か80回ぐらいのシリーズになりそうだ。リバーサルフィルムからのスキャニングもほとんどメドがつき、半年分ぐらいはすでにデジタル化した。現在、当時の撮影メモを整理中。ただでさえもの覚えが悪い人間だから、当時の記憶を掘り起こすのが大変だが、写真自体は劣化しているわけじゃないし、自分で言うのもなんだが、いい出来だ。楽しんでいただけるシリーズになると思う。





今日のプレミア版


狛犬?



展示作品:
通常版「狛犬?」
エッセイ:越谷観音
今日のポイント:放し飼い
ネット撮影会講評:おおくじらさんの作品
「私も撮る!」
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by osampo002 | 2009-09-29 02:07

2009/09/27 SUN (No.2367)


定置網漁



  早朝5時出船の観光船に乗って定置網漁を見学した。遠巻きに見るだけかと思っていたが、予想に反し漁船に乗り移らせてくれる。漁師さんたちのすぐ背後から、漁の様子を目の当たりに見ることができるのだ。水飛沫がかかる距離である。今日の漁獲は1トン程度と不漁だったらしいが、それでも、その迫力は凄い。
 農業ならともかく、普通、漁業の現場に立ち会うことはまずできない。漁船に乗り組むためには船員手帳が必要だし、第一、いつ海に突き落とされても文句は言えないというほどの戦場だ。漁師はみんな殺気立っているし、凪いでいても船は前後左右に大きく揺れる。そこで撮影できたのだから、またとない機会であった。
 見学料金は、上がってからの温泉と朝食付きで1800円、タダみたいなものだ。しかも、その朝食ってのがすごい。今水揚げされたばかりの魚が、舟盛りの刺身で出てくるのだ。太刀魚、イナダ、アジ、ヤリイカがテンコ盛り。全部食べるなんて無理、どうしても残してしまうぐらいの量だ。
 この定置網漁見学、東京周辺にお住まいの方にはお勧めである。泊まる必要はない。予約しておいて、出船直前に「ばんや」に行きさえすればいいだけだ。漁の見学が終わったら、市場での水揚げ作業の見学もできるし、朝食の後は温泉に浸かって、眠たければ車の中で仮眠すればいい。天気が良ければ、岸壁での釣りも楽しい。ヒイラギやシコイワシ、ネンブツダイなどの小魚なら入れ食いです。





今日のプレミア版


快晴のレイキャヴィク湾



早朝の漁



展示作品:
ダミー版「快晴のレイキャヴィク湾」
通常版「早朝の漁」など3点
エッセイ:ばんや
今日のポイント:休載
ネット撮影会講評:休載
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by osampo002 | 2009-09-29 02:06

2009/09/26 SAT (No.2366)


東京湾夕まづめ



  内房保田には、我が家からなら日帰りもできるので、港にある漁協直営の海鮮料理「ばんや」には何度か行ったことがある。でも、車だと飲めない。朝獲りの地魚の超豪華料理を安く食べられるのはいいが、飲めないんじゃ片手落ちもいいところだ。
 というわけで、今回は泊りがけの撮影会を企画してもらった。結果は大正解。昼、夜、朝、昼の4食に酒代、温泉、定置網漁見学、それに交通費まで含めて17000円、高いように感じるかもしれないが、料理だけでも、そこいらへんの飲み屋で頼めば3万円は下らないだろうし、都内の繁華街なら5万円は取られる。それに、全食(もちろん朝も)生ビール付き。長年撮影会をやっているけれど、これほどコストパフォーマンスのいい撮影会は初めてだった。
 初日は、昼食後、保田港岸壁でビールを飲みながら釣り。ほとんど入れ食い状態で、なんと、釣果は96匹もあった。夕方、隣の勝山まで移動して東京湾に沈む夕日を撮影、残念ながら富士山は見えなかったけれど、夕陽は綺麗だった。
 しかし、この「ばんや」、大したものである。直営店を始めるについては、おそらく反対の声も大きかったと思うが、漁協の理事長さん、よくぞ決断したものだ。最初は100人収容ほどの料理屋だったが、増設に増設を続け、今では料理店だけで300人から400人ほどは収容できる規模になった。しかも、それでも連日行列ができる盛況なのだ。観光バスで乗り込んで来る団体客用の別棟、温泉施設と宿泊施設もオープンし、たぶん、年間売り上げは10億円を突破するだろう。小さな港の漁協にとっては、ひょっとすると本業より売り上げが大きいのではなかろうか。従業員数も50人ではきくまい。地元の雇用創設という面でも、寄与度は大である。
 料理は基本的に漁師料理、豪華大盛りが基本だ。すべてその日の朝に水揚げされた地魚で、マゴチ、カワハギ、スズキ、ヒラメ、イセエビといった高級魚の刺身がテンコ盛りで出てくる。値段は1皿1000円以下(イセエビでも1760円)。のりおくんが好きなアジのフライなど、850円の定食で中アジが4匹もつく。皿からこぼれそうだ。
 宿泊客には夕食に舟盛りがつく。ボクは、自分ではかなりの大食いだと思っていたが、半分ぐらいしか食べられなかった。生モノなので持ち帰りができない。それがなにより悔しい。
 温泉は天然ではなく人工の炭酸泉。炭酸泉は普通のお湯に比べて、体感温度が2度ほど高く感じるらしく、湯温は38度前後なのに、40度以上のお湯に入っている感じがする。しかも、湯に当たるということがないので、長風呂ができる。皮膚からの炭酸の吸収も活発で、関節痛などにはよく利くそうだ。ボクの痛風も、そのお陰かどうか、翌日にはほぼ全治し、鋸山の坂道も平気だった。





今日のプレミア版


夢見る瞳



太公望



展示作品:
ダミー版「夢見る瞳」
通常版「太公望」など3点
エッセイ:ばんや
今日のポイント:休載
ネット撮影会講評:休載
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by osampo002 | 2009-09-29 02:04

2009/09/25 FRI (No.2365)


まだ咲き始め



 今月はこれまでに16冊の本を読んだが、そのうちの8冊、つまり半分が石田衣良である。よくもまあ、ハマってしまったものだ。読めど尽きせぬというか、作家の奥の深さに瞠目しっ放しで、今だに底が見えない。池袋ウェストゲートパークシリーズはもちろんだが、その他の単発ものも秀作揃いだ。
 最新は「40(フォーティー)―翼ふたたび―」。石田衣良と言えばティーンエイジャーを主人公にした小説が圧倒的に多く、前述のウェストゲートパークシリーズもそうだし、直木賞受賞作である「4TEEN」や「うつくしい子ども」もそうだ。だが、この「40」は中年が主人公。タイトル通り、40歳になった中年男の物語だ。週刊現代にこの小説を連載したときが、作家45歳の折だから、まさに自分と同世代を描いたことになる。
 大手広告代理店を半年前に辞めた吉松喜一は、次に勤めた代理店も5ヶ月しか続かず、今は、フリーのプロデューサーとして、小規模な代理店のオフィスにデスク一つを置かせてもらって働く身分に凋落してしまっている。仕事はなく、蓄えはわずかになり、家庭では妻との間に隙間風が吹き始めている。
 その喜一が、暇にまかせて書き綴ったブログをきっかけに、同じ40歳の人々から、予想外の依頼が舞い込むようになる。金にはならぬ仕事だが、人生の半分を過ぎた人々との関わりは、彼の人生を新たに切り開く鍵になっていくのだ。
 依頼仕事ごとの、全部で7編の連作小説の体裁になっているが、全体がまた一つの長編として繋がっていて、最後の「日比谷オールスターズ」で大団円を迎えるのだが、一つ一つの依頼がどれも非現実的で、喜一が解決に向けて四苦八苦する様がドラマチックだし、中年の侘しさ、悲しさを、柔らかな眼差しで描写する作者の筆がまた、とても切ない。最初の2編ぐらいまではそうでもないが、後に行くほどぐいぐいと引き込む力が強まってくる。味わい深い小説である。







<キット評価:★★★★☆>



今日のプレミア版


コスモス畑



展示作品:
通常版「コスモス畑」
エッセイ:風を見る花
今日のポイント:コンデジとの比較
ネット撮影会講評:純之助さんの作品
「花火を待つ」
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by osampo002 | 2009-09-26 00:10 | 本を読もう!

2009/09/24 THU (No.2364)


秋盛り




 マンションの子ども会の海の家は先月だったが、その折に撮影した写真の注文がまとまった。アルバムを作って、参加した子供たちのところに回覧されていたものが戻ってきたのだ。それぞれの写真に、注文した名前が記載されている。全部で120枚ほどになった。

 焼き増しの料金はいつもの通り「原価」である。ボクは写真家だけれど写真屋ではないから、この手の撮影でマージンを取ろうなどというセコい考えはない。仮にマージンを取ったとしても多寡が知れているということもある。だって、1枚当たり10円抜いたって、120枚で1,200円、飲みにも行けやしない。手間がかかる分面倒なだけだ。

 当然のことながら、自分のプリンターで焼くなどという愚行は犯さない。時間を食うし、コストも高いからだ。インク代を考えると、1枚当たり20円から25円ぐらいになる。印画紙が足らなくなったら買いに行かなきゃいけないし、インクだっていつ切れるか分からん。バカバカしくてやってられんのだ。

 いつもの泣きの店長のところに頼むこともできる。ネット注文ができるので、データをコピーする手間も、それを店まで持っていく手間も不要だ。しかし、出来上がったプリントは取りに行かなくてはならない。値段も1枚35円と高い。まあ、写真屋の料金はどこもそんなもんだし、払うのは注文主であってボクじゃないから、手間さえかからないのであれば、それでも構わない。

 実際にはデジカメプリントの「dpMax」にネット注文した。L版だと、オリジナル印画紙で8円、フジカラーの純正印画紙で12円、プロ仕上げの最高級品質でも15円しかかからない(いずれも50~199枚の場合)。どうせガキどものスナップであるから、一番安いのでOK。送料100円を含めても、120枚でわずか1,060円だ。「原価」などと言わず、ボクからのサービスにしても懐は痛まない。なにより、わざわざ店まで出かける必要がないってところがいい。ネットで注文(ソフトのインストール不要)して郵送で受け取る。手間いらずだ。料金はクレジットカードで払えばいいし、コンビニ後払いも可。ズボラを信条とするボクには、持ってこいなのである。






今日のプレミア版


花いっぱい



展示作品:
通常版「花いっぱい」
エッセイ:ショッピングコンプレックス
今日のポイント:ラチチュードが狭い
ネット撮影会講評:休載
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by osampo002 | 2009-09-25 03:28

2009/09/23 WED (No.2363)


ガブリ




最近、ほとんどのファミレスには、フリードリンクというサービスがある。食事をしたら、コーヒーやジュースなどの飲み物は飲み放題というサービスだ。コーヒー好きのボクは、昼食時には必ず注文して、最低でも2杯は飲んでくる。喫茶店なんかよりはるかに安上がりだし、味もそこそこ美味しい。食事をせずに、フリードリンクだけの注文もできるファミレスがあるが、食事と一緒に注文するより若干高めの値段設定になっている。それでも安い。

 その安さにオバたちが注目している。鬼嫁とそのオバ友たちは、本日、フリードリンクだけで6時間という記録を打ち立てた。こうなると、客というより業務妨害だ。途中で二度、ウェイターがテーブルを拭きにきた。さっさと帰れよ、というサインである。でも、一度目は、ご苦労さま、若いのによく働くね。二度目は、もうすぐ帰るからね。でも、その後も2時間粘ったそうだ。

 というわけで、今日は鬼嫁が留守だったため、昼飯はインスタントラーメン。料理が嫌いな方ではないから、冷蔵庫にあるものでなにか作ることもできるのだが、ボクや和尚さんが台所に立つことを、鬼嫁はすごく嫌う。流しが汚れると言うのである。そんなことはない。鬼嫁が掃除した流しより、よほど綺麗になる。でも、先入観こそが世の真実だと信じて疑わないお方だから、つまり、台所は使わせていただけないのだ。お湯だけでOK食品、またはチンだけで済む食品だけが、飢え死にしないための命綱なのである。

 で、そのインスタントラーメンだが、ボクは、別に自然派でもないし健康オタクでもないから、割と好きなのだ。手軽な割に美味しい。値段の割に美味しい。それ以上望むことがあろうはずもない。

 学生時代は、まさにインスタントラーメンが主食であった。仕送りが来たら、まずは、なにを置いてもラーメンを段ボール箱ごと買う。それも4箱。一箱に確か24個入っていたから、96個のラーメンが一ヶ月の命綱だったわけである。野菜は農学部の農場から、夜間にこっそりかっぱらってくる。水産学部の友人が、ときどき魚を届けてくれる。あとは、芋焼酎があれば生きていけた。
 そのラーメン、当時のお気に入りは袋入りの「チャルメラ」(袋入りしかなかった)だった。そのせいかどうか、今に至るも、明星食品のラーメンがボクは好きだ。TOBで日清食品の完全子会社になってしまったけれど、商品の味はまだ日清に染まっておらず、独自の味を維持している。
 今日食べたのは「究麺(しょうゆ)」。トンコツ醤油の濃厚な味わいに、魚貝ダシの含み味が秀逸な逸品である。最近発売されたシリーズで、チャンポンや焼きそばもあるけれど、やはり、ラーメンはスープを飲み干す楽しみがある点、一歩も二歩もリードである。麺は太麺。インスタントらしからぬ、つるつるした小癪な口当たりだ。

ボクは、お湯を指定ラインより若干多めに入れる方が好き。つまり、やや薄めのスープにするわけである。ラーメンは、原価の7割がスープだと言われる。麺やトッピングなどモノの数ではなく、スープにいくら金をかけるかで旨さが決まる。そのスープを味わうには、若干薄めの方がいい。濃い目だと、どうしてもメインの味が際立ってしまい、隠し味の機微がボケてしまうと思うのだ。もちろん、インスタントに限らず、ラーメンのつゆは必ず飲み干す。鬼嫁には叱られる(血液に害があると信じているらしい)が、これだけは譲れないのだ。
 なお、余談ではあるが、食べ物を撮るときのコツを一つ伝授。必ず、影が手前に来る光線状態で撮る。立体感が出るし、妙なテカリが抑えられて、食材の自然な色合いを写すことができる。スタジオで撮影するときは、上からの強と、奥45°からの弱の二灯撮影にすることが多い。レストランなどで食事を頼み、それを撮影しようと思うならば、窓際の席で窓に正対する座席でカメラを構えると、自然にそういうライティングになる。




今日のプレミア版


相沢くんとリンゴの芯



展示作品:
通常版「相沢くんとリンゴの芯」
エッセイ:ガブリ
今日のポイント:休載
ネット撮影会講評:お魔女
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by osampo002 | 2009-09-24 03:49

2009/09/22 TUE (No.2362)


たわわに




 我らがお田んぼ倶楽部の稲である。タイトルは「たわわに」だが、程遠いとまでは言わないけれど、「たわわ」は言い過ぎという程度に、今年の実入りは良くない。稲の穂は、広げるとちょうど扇の形のようになる。穂先が枝分かれして、その枝の一つ一つに複数の実が数珠繋ぎになるわけである。その枝別れの本数が今年は少ない。5、6本しかないのだ。豊作だった去年は7、8本になっていたから、穂をちぎって手のひらに乗せると、それなりの重量感があった。今年は軽い。
 でも、まあ、そういう天候不順でもちゃんと実入りがあり、「多少減収」程度の収穫があるのだから、品種改良ってのは偉大だ。これが戦前だったら、間違いなしの大飢饉で、農村には人買いが出没したであろうし、いわゆる逃散百姓、つまり、借金を踏み倒し、田んぼを捨てて夜逃げする百姓が頻出したことだろう。江戸時代なら、全員が飢え死にして集落が消滅するなどという事態が、特に山沿いの村では頻発したに違いない。江戸後期1833年の天保の飢饉では、日本の人口の1/4が餓死したと伝えられる。
 「たわわに」は、実の重さで枝がたわむ(曲がる)ことを言う。写真では立派にたわんでいるように見えるが、これは茎の成長が悪いから。日照不足により、茎がひょろひょろと伸長したのである。お陰で、稲はすっかり倒伏していた。普通、稲の倒伏は台風などの風害によるものだが、その場合はだいたい同一方向に将棋倒しのように倒れる。しかし、今回の倒伏は方向がバラバラ。いかにも、へなっとなって倒れたという感じだ。
 なお、言うまでもないことだが、豊作、不作はあくまで収量の多い少ないであって、できたコメの食味とは関係がない。したがって、不作だからと言ってヤケにならず、やはり、最後の稲刈り、天日干しまで、愛情を持ってきちんと手当てすることが大切だ。美味しいコメを味わうことができれば、収量が少ない分、余計に感慨も深いことであろう。




今日のプレミア版


メインイベント



稲刈り準



展示作品:
ダミー版「メインイベント」
後出し版「稲刈り準備」
エッセイ:稲刈り直前
今日のポイント:休載
ネット撮影会講評:休載

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by osampo002 | 2009-09-24 03:45

2009/09/21 MON (No.2361)


秋の実り




 読者の何人かから、自重しろ!行くな、バータレ!というようなメールを頂戴したけれど、お田んぼ倶楽部はボクの一番の楽しみである。澄んだ空気と美味しい酒、それになにより、
鬼嫁の声が聞こえない環境、行くなと言われても絶対行くのだ。痛風なんかに負けてたまるか、根性一筋、それが男の生きる道、てなもんである。
 幸いなことに、はんべぇくんが運転手を買って出くれたし、心優しきお田んぼ倶楽部の面々は、ボク一人だけろくに作業もせず、口だけであーだこーだと指示を飛ばしていても、なんにも言わず、もくもくと働いてくれるのだった。
 今回の作業の中心は、倒伏している株を立てる仕事。寝かせたままにしておくと、稲穂の部分が土の上で発芽してしまうので、そうならないように4株ずつ束にして藁で括っておくのである。地味な、根気のいる仕事だが、半月後に迫った稲刈りで不必要な落胆を招かずに済む。今年は不作だが、発芽させてパーにしてしまう愚を冒さなければ、多少の減収で鉾が収められると踏んでいるのだ。
 松之山地区では、ぼちぼち稲刈りが始まったところ。地元の米屋のばーさんに聞いたら、新米の初入荷が25日ということだったので、だいたい今月末から来月初めにかけてが稲刈りのピークになるみたいだ。不作の上に、倒伏している田んぼがやたら目につく今年、魚沼産コシヒカリの上等級米は超貴重品になる気配である。




今日のプレミア版


先祖はバイキング



送電線のある田



展示作品:
ダミー版「先祖はバイキング」
後出し版「送電線のある田」
エッセイ:稲刈り直前
今日のポイント:休載
ネット撮影会講評:休載

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by osampo002 | 2009-09-24 03:42

2009/09/20 SUN (No.2360)


緑色の柱




 痛風のお陰かどうか、ほぼ自宅軟禁状態が続いていたので、本がたくさん読めた。直木賞受賞作「4TEEN」、池袋ウェストゲートパークシリーズの(2)少年計数機、(3)骨音、(4)電子の星と、すべて石田衣良の作品である。結論から言えば、評価5の秀作揃いだったのだが、短編を繋いでいく連作小説というものの面白さに、ますますハマっていくスリルもまた楽しかった。
 それにしてもこの作家、ちょうど池袋ウェストゲートパークシリーズの主人公真島誠がそうであるように、一作一作と着実な進化を刻んでいる。いちおう、ミステリーの分野に入るのだろうが、謎解きそのものは単純、もしくは、その謎解きすら不必要な筋書きである。しかし、一篇ごとに滲み出す、なんと言えばいいか、寂寞感がいい。「4TEEN」などは、中学2年生のガキどもの話、つまり青春小説である。にも関わらず、読後にもっとも尾を引くのは、じわっと身を包むような寂しさなのだ。
 スタイルは全然異なるけれど、読後に残る感情の味わいという点では、藤沢周平や浅田次郎に匹敵する筆だと思う。とりあえず、これまでに7冊読んだことになるけれど、飽きるどころか、ますますのめり込んでしまっている。次を5冊注文した。届くのが待ち遠しい。




(キット評価:★★★★★+★)




(キット評価:★★★★★)




(キット評価:★★★★★)




(キット評価:★★★★★)



今日のプレミア版


彼岸花



展示作品:
通常版「彼岸花」
エッセイ:戦時中の天気予報
今日のポイント:休載
ネット撮影会講評:丸山さんの作品
「無題」

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by osampo002 | 2009-09-21 01:57 | 本を読もう!