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2010/03/07 SUN(No.2528)


呼び込み





 読者から、キヤノンの新機種を買いたいが、7DとKiss X4のどっちがいいかというご質問を頂戴した。どちらもAPS-CサイズのCMOSセンサーで1800万画素、画像エンジンDigic4搭載、実効感度ISO100~6400である。大きな違いは連射性能。7Dが秒間8枚、Kiss X4は3.7枚と、かなりの差がある。それと重さ。それぞれ820g、475g(本体のみ)だから、倍までは行かなくてもかなりの差だ。値段はともにオープンプライスだが、それぞれ12万円前後、8万円前後(ボディのみ)といったところ(ずいぶん安くなったもんだ)。
 その読者さんは、実効感度の幅が広がったことで、かなり暗いところでも手持ち撮影ができる、すなわち、三脚を持ち歩かなくても済むという点に注目しておられるようだ。確かに、今回アップグレードされたDigic4エンジンはかなりの高性能らしく、あちこちの掲示板を見回った限りでは、ISO1600までなら合格点という評価が多かった。50Dに比べたら格段の進歩だ。
 ただ、三脚を持ちたくないとおっしゃるぐらいだから、カメラそのものの重さも重要なポイントになるだろうと思う。だとしたら、倍近い重さの差は無視できまい。キヤノンはカメラを目方で売るのかと言ってやりたいぐらい、重さと値段もほぼ比例している。
 1800万画素をどう考えるかもポイント。APS-Cサイズの撮像素子に、いくらなんでも詰め込み過ぎだろうとボクは思う。ノイズ除去機能を撮像素子ではなく、エンジンに肩代わりさせているのが見え見え。それが証拠に、7Dの連射速度は8枚だが、一度に連射できる枚数は6枚止まり、エンジンが忙しすぎるのだ。
 ほどなく50Dの後継機である60Dも発売されると思われるが、他社比較するまでもなく、やはりこいつも1800万画素を背負わされる運命だろう。
 まあ、2つの機種のどちらがいいかは、財布の中身と重さの比較で決めればいいんじゃなかろうか。飛びモノとかスポーツなどの特殊用途なら連射性能が問題になるが、普通に使う分にはどっちも同じようなもの、気にするほどの違いではない。ファインダー視野率が片や100%、片や95%だが、この点は100%に軍配が上がる。
 というわけで、ご自分がどういう用途でカメラを使うのか、それを第一に考えて選べばいい。ボクなら、どっちかと言われれば間違いなく7Dの方を選ぶと思うけど、シロートさんには荷が勝ちすぎるんじゃないかな。
 なお、最近ボクは、金を貰ってやる仕事の時しか眼デジを使わなくなった。お散歩カメラは軽いのが一番、ってことで、もっぱらパワーショットのG11をご愛用である。さすがに、クライアントの前でコンデジで仕事をするわけに行かないから眼デジを使うのだが、クライアントが見ていさえしなければ、コンデジでも十分だと、本心では思っている。ご質問の読者さんにも、G11にしなさい、余ったお金でボクにビールを奢りなさいと、本当は言ってやりたいところなのだ。



今日のプレミア版


梅冷えの春



展示作品:通常版「梅冷えの春」
エッセイ:伝票入力はまだまだ続く
今日のポイント:肖像権(6)
ネット撮影会講評:せろこさんの作品「morgen rot」
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by osampo002 | 2010-03-08 03:34
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