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2010/02/26 FRI(No.2519)


看護師だって眠いわよ





 昨日のメルマガで「第三次で120枚ぐらいになる。この時点で初めて、原画の提出を求めることになる。ここまでの選考はあくまで縮小画像によるものだから、ピントの確認や細部の精査ができていない。原画を送ってもらうことで、その最後の詰めをやるわけである。当然、現像もボクがやり直す」と書いたところ、原画とか現像ってなに?というご質問メールをいただいた。
 基本的に、この普及版だけの読者に対しては、質問やご意見などには返答しないことにしている。相手は約1万人である。ゴマンとくる問い合わせにいちいち返事していては、他のことがなにもできないぐらいの時間を食う。1日は24時間しかないし、ボクだって、他のことをなにかやらなきゃ食っていけないのだ。
 一方、プレミア版ではご質問にできるだけお答えするようにしている。そっちは有料だし、一部は原稿料としてボクの小遣いになっている(大半はまぐまぐが取る)。つまり、読者はお客さんだからである。
 とは言え、あまりにも初歩的なご質問なので、無視するには忍びない。簡単に説明する。
 原画というのは、カメラから取り出したままで、なにも手を加えていない画像のこと。レタッチや縮小をする前の写真ということである。
 現像というのは、カメラから取り出した画像に手を加えること。露出を調整したり、色合いを修正したりといったことを指す。一般的に、カメラから取り出した画像はJPEG形式という画像ファイルになっているが、そのJPEGというのは、カメラの中に潜んでいる画像エンジンという曲者が、勝手に現像している画像なのだ。カメラの中に組み込まれているコンピュータだから、その能力も知れている。でっかいデスクトップPCに敵うわけがないのである。なので、そういうちゃちなコンピュータが現像した原画じゃ多寡が知れているから、自分のパソコンで整え直す、それを広義の意味で現像と呼ぶわけである。
 ある程度の経験者になると、JPEG形式ではなく、RAW形式で写真を撮るようになる。RAW形式というのは、カメラの中の画像エンジンにできるだけ手を出させないファイル形式なのだ。そのままではパソコンでも画像表示できない、単なる数字の羅列ファイルである。
 それを、専用の画像ソフトを使って、パソコンで表示できる画像に仕上げる、狭義にはそれを現像と呼ぶ。RAW形式からJPEG形式への変換を、カメラ内部の画像エンジンではなく、自分のパソコン上でやるわけだ。
 当然、カメラに組み込まれているお仕着せの画像生成ではない、自分の意図に沿った画像生成ができる。たとえば、「風景モード」などという設定で写真を撮ると、カメラメーカーの技術者が、「風景写真ってのはこんなものだ」と考える思い込みを元に、画像エンジンが現像してくれるという作りになっているのがデジカメなのだ。だが、撮影したキミの感性や好み、実際に見た風景の印象などは、そこにはまったく反映されていない。どこの誰とも知らぬメーカーの技術者の考えだけが反映された写真なのである。
 そこを打破するのが現像という工程になる。あくまで、自分の感性に基づく写真作りというわけだ。眼デジを買うと、そのメーカーの現像ソフトCDがおまけに付いてくる。それを使ってもいいし、市販の専用ソフト(ボクはSILKYPIX Developer Studio、これが一番使い勝手がいい)を使ってもいい。いずれにしろ、初心者のうちはカメラ任せで上等だが、ある程度のレベルを目指すのなら、現像は自分でやるのが基本だ。それがまた、デジカメの良さを最大限生かすことにもなる。


今日のプレミア版


雨の横断歩道



展示作品:通常版「雨の横断歩道」
エッセイ:新ルート発見
今日のポイント:雨の日の夜景
ネット撮影会講評:虹子さんの作品「祈願の炎燃えて」
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by osampo002 | 2010-02-28 02:29
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