緑色の柱 痛風のお陰かどうか、ほぼ自宅軟禁状態が続いていたので、本がたくさん読めた。直木賞受賞作「4TEEN」、池袋ウェストゲートパークシリーズの(2)少年計数機、(3)骨音、(4)電子の星と、すべて石田衣良の作品である。結論から言えば、評価5の秀作揃いだったのだが、短編を繋いでいく連作小説というものの面白さに、ますますハマっていくスリルもまた楽しかった。 それにしてもこの作家、ちょうど池袋ウェストゲートパークシリーズの主人公真島誠がそうであるように、一作一作と着実な進化を刻んでいる。いちおう、ミステリーの分野に入るのだろうが、謎解きそのものは単純、もしくは、その謎解きすら不必要な筋書きである。しかし、一篇ごとに滲み出す、なんと言えばいいか、寂寞感がいい。「4TEEN」などは、中学2年生のガキどもの話、つまり青春小説である。にも関わらず、読後にもっとも尾を引くのは、じわっと身を包むような寂しさなのだ。 スタイルは全然異なるけれど、読後に残る感情の味わいという点では、藤沢周平や浅田次郎に匹敵する筆だと思う。とりあえず、これまでに7冊読んだことになるけれど、飽きるどころか、ますますのめり込んでしまっている。次を5冊注文した。届くのが待ち遠しい。 (キット評価:★★★★★+★) (キット評価:★★★★★) (キット評価:★★★★★) (キット評価:★★★★★) 今日のプレミア版
彼岸花 展示作品: 通常版「彼岸花」 エッセイ:戦時中の天気予報 今日のポイント:休載 ネット撮影会講評:丸山さんの作品 「無題」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Premium版の購読申込みはこちら。 購読料(月間1,050円)はクレジットカードからの自動引き落としです。
by osampo002
| 2009-09-21 01:57
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