路傍の春 宮部みゆきの「龍は眠る」を読んだ。新刊のときに一度読んだことがあるから、今回が二度目である。読んだことがあるというのを忘れて二度買いしてしまうってことはけっこうあるけど、この本は、二度目であることを承知で買ってきた。この著者の作品には、絶対と言っていいほどハズレがないが、この作品は二度金を払っても惜しくないぐらい出来がいい。好きな小説の十指に入る。 分類が難しい。推理小説のようでもあり、オカルト小説のようでもあり、SF小説のようでもある。日本推理作家協会賞の1992年受賞作であるが、この年には「本所深川ふしぎ草子」で吉川英治文学新人賞も受賞しているし、「返事はいらない」で直木賞候補にもなっているから、デビュー5年目で著者がもっとも上り調子だった時代の作品である。 雑誌記者の高坂昭吾は、嵐の晩、道端で自転車をパンクさせ、立ち往生していた少年を拾う。何となく不思議なところがあるその少年稲村慎司が、「僕は超常能力者なんだ」というところから話が始まる。二人が遭遇した死亡事故、高坂への脅迫、サイキックであることの苦しみの3つが軸になって、入念に組み上げられたプロットが展開していく。530ページの大部ながら、一気に読ませてしまう面白さだ。お勧めである。 今日のプレミア版 ハナミズキ 展示作品: 後出し版「ハナミズキ」 エッセイ:本の好み 今日のポイント:枝次第 ネット撮影会講評:ナンさんの作品 「あわてなさんな」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Premium版の購読申込みはこちら。 購読料(月間1,050円)はクレジットカードからの自動引き落としです。
by osampo002
| 2009-04-22 01:49
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